2006年12月03日

★PENTAX K10D【夢と現実の狭間】IV★

k10d401.jpg
(OLYMPUS E-System角形ファインダ用のマグニファイヤーアイカップ ME-1を取り付けたK10D。
使えなくはないですが、外れやすいので注意。
Canon PowerShot G7)


 ・予備電池、2つも買ったのに、なんと手持ちのαー7 DIGITALのバッテリが流用可能でした。
  (余談ですが、シグマから今度でるデジタル一眼レフ、SD-14のバッテリも、写真を見る限りは全く同じバッテリの様に見えます。使い回されて本望でしょうね、このミノルタの古〜いバッテリ。)

 ・拡大アイカップ、OLYMPUSのが使えなくはないです。もっともオススメはしませんが・・・。

k10d402.jpg
(28mm  ISO 100  F7.1 アイリス優先AE  評価測光
PENTAX K10D/smcPENTAX-DA Zoom 16-45mmF4ED AL)



 さて、物理的なボタンやスイッチ類、それにまつわるフィーリングなどの表層的なインタフェイスの評価はこれくらいにして、一歩踏み込んだインタフェイス的切り口でK10Dを見ていきましょう。
 要するに「使い勝手はどうなのよ?」という意匠です。

 これは最初に書いておきたいと思います。

 「よくやった、PENTAX。」

 何を?
 それは「アフタービュウ画像を直接一発拡大できる」ようになったのです。
 これはK100Dの拙レポートでさんざんクサした点です。

 勿論、jpeg指定の時やRAW+jpeg指定の時だけではなく、RAWオンリーモードでも一発拡大可能です。

 これでもはや「PENTAX海峡の霧は晴れた」と申し上げておきましょう。

 α100やD80は「ボタン一発」でしたが、K10Dの場合はこれが拡大ダイアル・・・つまり手前にあるメイン(あるいはサブ)ダイアルを拡大側に1クリック回すと、別途メニューで任意に定めておいた倍率に一発で拡大してくれるというもの。
 私はデフォルトを8倍に設定。
 これくらいが一番使いやすいかな、と思っているからです。これ以上細かく見たいときはそのままダイアルを回せばいいですし、もう少し周りを見たいときは同じくダイアルを縮小方向に持って行けばいいだけなので、いきなりすごく使いやすくなりました。

 さらに最大拡大率はK100Dの12倍から20倍にアップ。一気にNikon並です。
 いわゆる映像エンジンの刷新で画像処理能力が飛躍的に高まった恩恵は画像の呼び出し(再生時)時間のストレスのなさにストレートに反映しています。
 K100DではRAWで撮ったものを再生しようとすると呼び出し画像が液晶に表示されるまでに居眠りしてしまうほど待たされました。
 それがK10Dではまさに一瞬です。一瞬は言い過ぎかもしれませんが、実質的にストレスフリー。「PRIME」やるじゃん、と素直に感動です。


k10d403.jpg
(16mm  ISO 100  F8.0 アイリス優先AE  評価測光
PENTAX K10D/smcPENTAX-DA Zoom 16-45mmF4ED AL)



 操作系で重要なのが十時ボタンの操作性ですが、*ist Dの時のあのひどさはさすがに世代を重ねて改善されてはいるものの、十時ボタン系のデキは今ひとつと言いたい感じです。(思いっきり言ってますが)
 具体的には方向ボタンが一体式のものなのですが、コリコリとした感触はまあいいとして、押下感が唐突です。普通のボタン類の押し心地が良くなったPENTAXですが、十時ボタン周りはもう少しがんばって欲しいところ。
 単純に直径を少し大きくしてくれれば、良いフィーリングが出せると思うのですが。なお、okボタンは押し間違えないので機能としては問題ないです。ただ、十時ボタンと同じコクコクとした押下感は個人的には「うーん」ですが。


 K10Dのインタフェイスで一番問題だと思うのは、実はホールディングです。
 この部分に関してはK100Dの方がかなり良かったですね。

 「え?」

 と思われる人も多いと思いますが、そう思う人はともかく、多分PENTAXのエンジニアはわかっているのではないかと思います。そう、これは設計時に予想されていたはずだからです。確信犯ですね。

 どういう事かというと、背面の親指を置くところが右端に寄りすぎている為、カメラ全体を支えるのに端の方を持って支えることになります。これはテコの原理で必要以上に重く感じるわけです。また、私のようにドイツ人並に手の大きな人はしっかりと深くグリップが握れないというジレンマがあります。
 つまり、掌がボディ(グリップ)に着かない、ということで、指で支える格好なのです。(極端に表現すれば、です)
 親指をおけるスペースはまさにPENTAXが用意したラバーを貼っているあの狭い部分だけです。引っかけやすいように反り返った形状にしているのはせめてもの罪滅ぼしなのでしょう。
 実際の撮影時には左手でカメラの重量の多くを支えるわけで、直接右手にかかる重量が問題になるわけではないのですが、グリップを握ってカメラを持ち上げたり移動するときなど(って、わかりますよね?)どうにもしっくりいかず、K10Dが実際以上に重く感じてしまうわけです。

 背面のボタンレイアウトを見るとスペースはここだけしかなかったのでしょうが、そもそも十時ボタンの上部にある2つのボタン、露出補正とAFボタンはAE-Lボタンの付近に上げて、メインダイアルの位置をもう少し考えれば親指レスト(サムレスト←命名は私)の位置をもう少し深くできるはずです。

 今まで小さな一眼レフしか作ってこなかったので、こういうネガは想定外だったのかもしれませんが、次回のモデルではホールド時(決して撮影時のホールドだけを考えるのではなく、というマルチ・シチュエーション前提でのホールド時です)の重量バランスなどにもよりいっそうのデリカシーを注いでいただきたいと思います。

 このカメラは従来よりもボディが大きくなったにもかかわらず手の小さな人の方がグリップのフィーリングが良いのではないかと思います。
 せっかくD80のなんちゃってラバーなどとは違い、ちゃんとしたいいラバーを使って指アタリをよくしているのですから、それを生かす方向、つまりはもう少しグリップする手の大きさのフィッティングの幅を大きくお願いしたいと思います。


k10d404.jpg
(45mm  ISO 100  F5.0 アイリス優先AE  評価測光
PENTAX K10D/smcPENTAX-DA Zoom 16-45mmF4ED AL)



 K10Dが「初めてのPENTAX」という方もいらっしゃるでしょう。
 「初めての時はやっぱりキットレンズ?」
 とよく聞かれるのですが、私のアドバイスとしては、「予算がなければキットレンズ。プラス3万円がOKならこのレンズがオススメ。ヘンタイレンズだけど。」

 オススメ理由は前章にすでに書いてありますが、

 ・16mmスタートで広角を楽しめる
 ・標準ズームとしては歪曲が少ない
 ・開放からシャープ
 ・F値固定(F4.0)
 ・軽い

 ということで、キットレンズとはやはり違う上等なレンズという感じを味わえると思います。
 私が重視したいのは広角端が16mmなのに歪曲が少ないということですね。
 全体にクリアなのも優秀だと思います。
 広角はいらない。望遠側が物足りない、という事であれば勿論チョイスから外すのもアリでしょう。

 ということで、smcPENTAX-DA Zoom 16-45mmF4ED AL(長いので、以下DA16-46mm)の歪曲チェック

★16mm
k10d405.jpg



★21mm
k10d406.jpg



★参考:21mm(smc PENTAX-DA 21mmF3.2 AL Limited)
k10d407.jpg


★28mm
k10d408.jpg


★35mm
k10d409.jpg


★45mm
k10d410.jpg


 
 使い勝手関係?で特筆しておきたいのは液晶の左にある「info」ボタンで現在の設定パラメータを一覧できること。
 特にISO値は軍幹部にあるモノクロ液晶のコントロールパネルには表示されないのでこちらで確認する事になります。
 (※十字ボタンの中央にあるOKボタンを押すと、一時的にISO表示は可能ですが、常時表示は出来ません)

 こういうパラメータ一覧はコニカミノルタがα-7 DIGITALで先鞭を付けた訳ですがα系は基本的に常時表示。代わりにいわゆるコントロールパネルが存在しません。OLYMPUSのE-500もこの方式です。特にE-500は一歩進んでいてそのパラメータ画面から直接目的のパラメータを十時ボタンでチョイスして変更出来るという直感性のいい操作ロジックを取り入れています。なれても決して速い処理は出来ませんが、メニューを辿っていくよりも遙かにわかりやすいので他メーカーも見習って欲しいと思っています。

 EOS KISS DIGITAL XでもこのK10Dのように背面液晶を使ってパラメータ一覧が確か表示できるようになったかと思いますが、今後はトレンドになっていくかもしれません。
 個人的には大歓迎です。
 軍幹部にあるコントロールパネルって、ファインダを覗いて上部を見ないと確認できないわけで(アタリマエですね)、三脚などに据え付けると結構不便なシチュエーションが多いのです。
 特に私のように見下ろし型で接写をよくする場合、軍幹部のパラメータを見る気にはまずなりません。アイレベルまで高くした場合はそもそも上部のコンパネを見るのはほぼ不可能。だいたい暗いときはいちいちランプを付けないと確認すら出来ません。
 K10Dの場合、上部のコンパネを捨てるほどドラスティックな変化を与えることは出来なかったのでしょうが、この表示方式の評価が高まればレガシィとも言える上部コンパネを廃し、代わりに直接パラメータをいじることが出来る同軸ダイアルなどを設置して欲しいと思います。
 残バッテリ表示とか残メモリとかをスイッチオフでも表示していて欲しいと思うのはNikonユーザーくらいでしょうから、廃止もしくはNikonユーザーの不安を解消したいのであればごくごく小さなものに変えて、それこそ残バッテリと残メモリだけ表示させればOKじゃないかと思いますが、どうスかね?PENTAX様。
posted by Shair at 02:54| 大阪 ????| Comment(8) | TrackBack(0) | デジカメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>拡大側に1クリック回すと、別途メニューで任意に定めておいた倍率に一発で拡大
あの、これ、*istDSからできましたが・・・・・。

なんだろう、シビアなこと書くわりに使い込んでない気がちょっとします。
Posted by ataru at 2006年12月03日 04:24
ataru さま

ほう!
DSではOKですか?

私はD、DS、DS2と購入したのですが、使い込む前に手放した関係もあってその辺は全く記憶にないんです。
K100Dでは出来なかったので思いこんでいただけなのでしょうね。本文を一部訂正して誤解のない表記にしておきます。

ご指摘感謝です。
Posted by シャイル(Shair) at 2006年12月03日 04:42
はじめまして、シビアなレヴューに感じ入ることも多いです。これからも楽しみにさせていただきます。
ダイヤルでの一発拡大はK100Dでも出来ます。カスタムメニューでの設定もK10Dと同じですけど何か別のことを言っているのでしょうか?
Posted by festinalente at 2006年12月03日 09:06
はじめまして

・アフタービューに関して
アフタービューの拡大は、istDSもK100Dも共に出来ないはずです。(アフタービューというのは、撮影後に自動で一時的に表示されるものの事ですよね?)

再生ボタンで再生中の一発拡大(拡大率を指定できる)は、出来ますけど。


・グリップに関して
自分が持った感じでは、ホールディング性は抜群に良かったです。重量バランスもよく出来てるなぁと感じました。ちなみに手は小さめです。

DSは持ちやすかったですが、K100DはSRが入ったせいか、重量バランスはあまり良くない気がしました。
コレに関しては、個人差あるような気がしますね。
Posted by ゆーと at 2006年12月03日 09:26
どんどん辛口でお願いしたいと思います、評判が評判を呼んでいるところ、良いところしか見えないのでは、これから買う人たちの参考になりません、万能なカメラは無いですが、これからペンタは、これを期にシェアーを上げていくのでしょうから、誠実にものつくりをしてもっと客をつかんでいってほしいと思います
Posted by たらこのこ at 2006年12月03日 10:17
皆さん、コメントありがとうございます。

ちょっと整理しておきますと、
<アフタービュウ>とは、ゆーと さまがお書きになっているとおり、撮影直後に液晶に表示される画像の事です。コレの拡大がPENTAXでは一発操作で出来ない、という私の主張でした。
再生モードで拡大が出来ないデジカメはないように思います。

今までのPENTAXデジタル一眼レフアフタービュウ即拡大ができた記憶がないままDSについてataruさまの主張を現機所持者の正しい意見としてそのまま本文を訂正しました。このあたりは当方のあいまいな調査で結果として誤記となったようです。

この部分については誤解の無いように再度書き直しをしておきます。
いろいろと申し訳ありませんでした。
Posted by シャイル(Shair) at 2006年12月03日 12:12
自分の場合、親指は後ろダイヤルの上に置いてしまえば特にホールディングはしにくいとは感じませんが...。
あと、ISO値はOKボタンを押せばモノクロ液晶だけでなく、ファインダ内にも表示されます。
Posted by K10Duser at 2006年12月03日 23:59
K10Duser さま

ホールディングについてですが「後ろダイアルの上」に親指を置いてホールディングをすることは私の場合あり得ません。
本分にも書きましたが撮影時にはほとんど左手でホールディング、右手は添える程度の形になるので「撮影時」についてはK10Dに限らずほとんどのカメラでそれほど問題となるものは内容に思います。

OKボタンのISO表示は勿論存じておりますが、常時表示をすべきだという事を書かせて頂きました。
ただ、全く表示するすべがないという誤解をされる方もいらっしゃるかもしれませんので、加筆させていただきました。

またご指摘等ございましたらよろしくお願い致します。
Posted by シャイル(Shair) at 2006年12月05日 19:04
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/28787872

この記事へのトラックバック