2006年06月17日

■出かけるときは、忘れずに・・その名は【豆袋】

PICT6479.jpg
(今回のお題である豆袋。オススメです。実際のシチュエーションでは橋の欄干とかそういうところで使うことになりますが、ここではベランダの手すりをソレに見立てました。ここにレンズを置いて安定をはかる、という感じですね)

 来月に迫った北欧旅行に携行が決まった撮影小道具シリーズ、Lowepro Stealth Reporter D300AWに続く第二弾は、超簡易三脚、ビーンズバッグ。
 その名もズバリ、豆袋。
 
 いわゆるビーンズバッグを普段から撮影小道具として活用されている方は多いと思います。かく言う私もずっと使用しています。
 ただ、今までは日本古来の自動遊具であるいわゆる「オジャミ」を流用しておりまして、いきおいサイズが限られていました。
 サイズが小さいからこそ持ち歩きに便利だったんですが、一眼レフタイプだとサイズ故に役に立たない事も多く、「好みのサイズをいくつか自作しよう」と心に決めながら数年の歳月が経ちました。
 結果、全然作ってません。めんどくさがりなんです、私。
 
 小豆と布があれば出来るだろ?とおっしゃる方もいるでしょう。
 その通り。いわゆるオジャミはハギレと小豆で作ることが多いわけです。
 母親のそっち側の才能を色濃く遺伝したのか、私は男ながら小学校の裁縫の時間(つーか、家庭科?)では持ち前の器用さから教師よりも腕が確かで舌を巻かれる程です。つまり材料さえあればハギレのパッチワーク込みでビーンズバッグを作る事など雑作もありません。
 じゃあ、なぜしないのか?
 
 それは小豆じゃダメだからです。
 いえ、小豆でもいいんですが、天然素材だと結局虫が湧くんですよね。豆自体を燻蒸したらいいのでしょうがそんな手間かけられません。なので地球環境に優しくないプラのビーズ状のもの(ビーンズバッグなどに使う的なものが売られています)を手に入れてから・・・とか考えるわけです。
 さらに追い打ちをかけるのは私の性格。
 
 「どうせ作るのなら、今あるあらゆる問題をクリアした、究極のビーンズバッグをつくらなきゃ」
 
 って思っちゃうわけです。単なる綿のハギレと小豆で作りゃいいのに・・・。今までのはソレだったわけですし・・・。

 と言うのは実はバッグに当たる布にはどうしてもこうしたい、という希望がありました。それは、「防水、できたら撥水機能も」というものです。
 理由はおわかりでしょう?外部に直接設置させるモノですから、出来れば防水じゃないと・・・今までの普通の綿オジャミだと濡れているところやかなりジメっとした所などでは使えませんでした。でも、そう言うところでこそ使いたいシーンが多いわけで・・・で、間に新聞紙を置いて、その上で・・・とかやってるわけです。その汚れた新聞紙はビニール袋にいれて、大振りなカメラバッグに収納して・・・と・・・だったら最初から三脚の方が手間がないんじゃないの?とか自嘲を浮かべながら・・・。
 
 ただ防水にしたいのなら防水のシートを熱蒸着あたりで仕上げればできそうなのですが、これだと「極めて柔らかく不定形」であって欲しいビーンズバッグの持ち味が無くなります。
 また、地面などに直接設置すると同時に、カメラ本隊にも直に接触するモノですから、あまり攻撃性が高い素材や滑りやすい素材、変形しない素材などは困ります。
 
 で、人生をビーンズバッグに捧げるだけの余裕がない生き方しかできない私にとって、当然ながらそういうスバラシイ素材のチェックやら物色やら購入やら制作やらという一連の作業のプライオリティは最低に近いわけです。
 そう、有り体に言えば放ったらかし状態でした。
 
 しかし、この早春に急遽北欧旅行が決定すると、ビーンズバッグに脚光が浴びるわけです。
 機材選びの段階では「D200と超小型三脚」の組み合わせが有力でした。
 VR18-200mmを軸にするので、普段的には高ISOとVRとのタッグマッチで手ぶれを防ぎ、夜景などには鞄に入ってしまうほどの簡易三脚を使って対応・・・というプランです。
 
 ですが、「やっぱり三脚はヤだよねえ・・・」という思いが日増しに頭をもたげ、結局ボディ内手ぶれ補正機能搭載のα-7 Digitalを軸に、三脚すら持たず、ビーンズバッグで代用できる部分は代用しちゃおう。ダメならあきらめる、という英断を行ったわけです。
 
 で、ビーンズバッグの話になるわけです。
 
 ある日、私の所に暇つぶしにやってきた我が人生の大先輩(年齢が、ね)であるマッケンジーにそんな話をすると、
 
 「オレが使ってるのは結構いいよ。母ちゃんに作ってもらったヤツより便利なんで、最近はソレばっかり使ってるんだ。」と、とある「市販品」のビーンズバッグを勧めるではありませんか。
 
 マッケンジーは偏屈で負けん気が強いいわゆる団塊の世代に多い爺さん(つっても60になってない初老だけど)ですが、頼られるとイヤとは言わない面倒見の良さと義理は欠かない義侠心に溢れるナイス・ガイでもあるので、こう言った場面では頼りになります。
 なんせ、本人曰く、「写真歴は50年近い」ベテランです。
 50年やっててせいぜいアレかよ、というツッコミはこの際タブーです、ハイ。かく言う私も高校・大学と写真部に籍を置き、自宅に専用暗室まで作っていた程のめり込んでたワリに、「せいぜいアレ」ですから、まあ、そんなもんです。
 
 「今度持ってきて見せてやるよ。」
 
 そう言ってマッケンジーは自分の部署へ戻っていきました。
 私の席にはいろんな人間がやってきます。仕事の話ももちろんありますが、だいたい暇つぶしとか気分転換の為に私の所にダベりにくる人間が大半です。マッケンジーなんて仕事上からいうと私と打ち合わせをするような部署にいません。ほぼネジレの位置にいる人間ですから、それがしょっちゅう私の所に居るのはまさに暇つぶし。私は他人の暇つぶしの為に自分の仕事時間がどんどん削られている状態です。
 
 「今度持ってきて見せてやるよ」
 
 と言って帰って行ったマッケンジーを見送ってやれやれ、じゃあ仕事を・・・と思って段取りの電話を数本して、席を立ち上がり、振り返った時でした。
 
 「今度持ってきて見せてやるよ」
 
 と、さっき去っていったハズのマッケンジーがそこに立っているではありませんか。
 
 「これこれ。コイツなんだけどさ。」
 
 マッケンジーの手には適度な大きさの緑色の物体が握られていました。
 どうやらマッケンジーのいう「今度」というのは数十分後という意味だったようです。私は数日後だと思っていましたから、お互いの時間軸にかなりのズレがあることがこの時判明しました。
 
 「ほう。」
 
PICT6480.jpg
(防水処理といううたい文句の底部マテリアル。個人的には防水は新しいウチだけだろうな、と思います。ただし汚れても中がペレットなので、洗濯ネットに入れて優しく押し洗いをするといいかな?とか思ってますが・・・汚れても乾いた後にぬぐうときれいになるので、まだ試してません)

 そう言えばマッケンジーは週のウチ半分くらいはカメラバッグを抱えて出勤しているのを思い出しました。今日もカメラバッグを持って(というか、Nikonのフィルム一眼レフを持って)来ていたのでしょう。そのカメラバッグには当然ながらビーンズバッグを忍ばせていた、という推理が成り立つわけです。
 
 受け取って触ってみると、ややゴツ目かな、と思いましたがなかなか要求を満たしているようにも思います。
 
 「しばらく貸してやるから、使ってみなよ。オレは家にもう一個持ってるから。」
 
 綺麗に磨いて本当に大事にしているレンズやカメラは絶対他人に貸さないマッケンジーですが、こういう小物は大丈夫のようです。
 
 「じゃ。」
 
 そう言ってマッケンジーは去っていきました。
 私の手にはビーンズバッグ。タグに「豆袋」とあります。

 「ベタベタやなぁ・・・」
 
 思わず私はつぶやきました。
 早速その豆袋をつぶさに観察・・・と思ったときに私を催促する内線電話が入ったのでした。ちょっとしたことで仕事をすっかり忘れる私であります。

PICT6481.jpg
(こちらが実際にボディや長いレンズを置くがわ。柔らかいフェルト状です。個人的には起毛のないマテリアルの方がベターだと思います・・・今後の改善に期待したいところです)

PICT6482.jpg
(横はこういう風になっていて、フックがあればぶら下げることも出来ます。ただし強度は不明なので、ぶら下げる人は補強した方がいいかもですね)

 その豆袋ですが、最初は私が希望しているサイズよりはやや大振りに思いました。カメラバッグに入れるにもちょっとカサが張ります。つまりF2.8クラスの普及タイプの広角〜標準域の単焦点レンズ一本分(フード込み)くらいの体積があるわけです。
 
 ですが、結構よく考えられています。
 まず、小豆じゃなくてプラ系のペレットを使っているようで、虫の湧く心配はありません。その使用しているペレットも比較的細か目で、カメラをその上に置いて固定させる場合もあまりなんども押しつけたりしなくてもちゃんと保持される適度なものです。小豆のヤツだとちゃんとしておかないと手を放すと小豆が崩れてちょっと構図が変わったりしちゃう事もありますが、そういうストレスは少なそうでした。
 バッグ側のマテリアルも結構イイ線をいってます。
 下半分は半防水素材で、ちょっとした濡れや汚れならイケます、というもの。感触も柔らかく、手触りにイヤな部分はありません。
 カメラを置く上半分のマテリアルは柔らかくフェルトっぽい起毛状処理がされていて、カメラやレンズに優しく作られています。
 
 早速室内でデジタル一眼レフやコンパクトデジカメを使ってスローシャッターで撮影したり自分撮りセルフタイマー用の三脚代わりにしたりと、色々やってみましたが、「ちょっと大きいかな」と思っていたサイズが、逆に「これくらいあった法がいいな」と思える結構絶妙なサイズだと言うことがわかりました。
 もちろんコンパクトデジカメの三脚用途とすると大きすぎますし、ちょっと重量があるほうが安定するペレット素材(大きさなども)のようで、デジタル一眼レフを前提にすれば、という話ですが・・・。
 
PICT6485.jpg
(マイブームの標準ズームSIGMA 17-70 DC MACROを付けたD200。この組み合わせで早朝ご近所散歩とかをする私です。ちなみにこの写真の撮影に使ったのもΣ17-70であります・・・+α-7 Digital)

 「これでいいじゃん」
 
 そう。私はすっかりその「豆袋」が気に入ってしまったのです。
 私が撮影用ビーンズバッグに求める要求を100%満たしているわけではありませんが、何より市販品で、カネさえ払えば買える手軽さがいいじゃないですか。
 そう。忙しい私は時間を金で買うタイプなのです。(値段にもよります、もちろん)
 
 マッケンジーの話によると、雑誌の通販で買ったとの事。
 雑誌の通販?

 「通販雑誌?」
 「いや、カメラ雑誌だ。」
 「何て雑誌?」
 「学研のCAPA」
 「えええええええええええ?」
 
 驚き過ぎだろ>私。
 
 「CAPAかあ・・・」
 
 私の雑誌嫌いは仲間内(って、職場写真仲間はたった4人ですが)ではつとに有名です。いえ、雑誌が嫌いなのではなくて、雑誌に書かれている「提灯記事」が大嫌いなのです。で、カメラ雑誌などは提灯記事のオンパレード。中には堂々とウソまで書かれてます・・・。
 まあ、雑誌と言っても色々ありますが、よりによってCAPAとは・・・。
 過去に何度かチェックした時に「低俗カメラ雑誌」だとレッテルを貼った雑誌です。内容が幼稚というか使っているライターのレベル(モラルも)が低いというか、お姉ちゃん撮影会の広告ばっかりというか・・・。
 少なくとも私が永遠に購読することのない雑誌の最右翼のラインを死守しているような雑誌なのです。
 
 「CAPAねえ・・・」
 
 CAPAに対して上記のような偏見に囚われている私は、その豆袋を買おうという気が急速に失せました。
 そういえばマッケンジーはお姉ちゃん撮影会にも定期的に通っているんだったっけ・・・。だからCAPAなんていう雑誌も情報収集用として買っているのだろうなあ・・・などと考えながら豆袋を吟味すると、そうは言ってもやっぱり良くできている。
 
 (お姉ちゃん撮影会に使うのかいな、これって・・・)
 
 などとさらに偏見に満ちた心でそう呟いたりしましたが、そこは心の広い私。こう考えることにしました。
 
 「罪(CAPA)を憎んで人(豆袋)を憎まず」
 
 いや、そうじゃなくて雑誌の内容の好き嫌いと、取り扱っている商品の貴賤は全く関係ない、と。(いや、貴賤って、アンタ・・・)
 
 思い立ったら脊髄反射購入をモットーとする私。
 もしや?と思ってCAPAのWebサイトを検索して見ると・・・まさにありました、通販サイト
 
 色々と興味深いグッズも扱っているようですが、とりあえず豆袋をカートに入れて発注。税込2,940円は「どうなの?」と思いましたが、実物を使ってみると高くないと納得できます。少なくとも私は。
 
 そう。マッケンジー/CAPA連合にあっさり白旗を揚げた私は、CAPA/豆袋小隊の軍門に下ったのであります。
 でも、こう思わずには居られない懲りない私が居たのも事実。
 
 (Webで発注出来て良かった。CAPA買う必要なくて・・・)
 
 
 
 で、3,4日(記憶による日数)で届いたCAPAの豆袋。
 
 「買っちゃった。」
 
 そう言って届いたばかりの豆袋を持って行って見せると嬉しそうに満面に可愛い笑顔を浮かべるマッケンジー。これでデジタル嫌いとNikon一神教がないと、実にいい爺さんなんだけど・・・。
 
 
 実際に豆袋って、結構重宝します。
 私の場合は主に花取りで役に立ってます。
 実際に撮影されているかはご存じの通り、ローアングルで撮るときって、三脚でも「下げきれない」事が多いのです。三脚を地面スレスレに広げても、その上に雲台があって、カメラはそのさらに上にあるので、地面スレスレから狙う、というのは三脚を使うと事実上不可能。いきおい直接地面にカメラを置くわけで、ソレがわかっている私みたいな人達はオジャミとかビーンズバッグを使うのです。
 で、豆袋の下半分の準防汚・防滴?仕様の作りが活きます。
 雨の降っているアスファルトなどにはさすがに置く気が生じませんが、濡れた岩の上とか、ジメっとした地面なんかだと躊躇わずに置きます。もちろん多少濡れて汚れますが、ティッシュとかで拭っておけば大体大丈夫ですし、新聞紙と違って、小さなポリ袋に入れておけばカメラバッグも汚れません。
 コイツとアングルファインダがあれば、真下から見上げる背の低い花、なんていうシーンも楽々撮れます。
 
 海外旅行用品としては普通の三脚のかわりにもなってもらいます。
 もちろん三脚と違って高さ調整などは全くできませんが、適当な所を見つけて、そこにおけさえすれば、アングルの調整はかなり自由です。
 直接テーブルとか机にカメラを置くと、構図決めに苦労します。せいぜいレンズの前に何かを挟んで上を向かせたり、ボディ下に何かをおいて下を向かせたり、です。左右の上下とか、もうかなり細かい微妙な調整が必要になって、構図を決めるのに時間ばかりとられたりします。そのうち「もういいや。」ってな感じで適当に撮っちゃったりして後で後悔するなんていうのは私にとって日常茶飯事でした。
 
 それが、この豆袋を一つバッグに忍ばせておけば、ほぼ構図フリーです。
 実はビーンズバッグを海外に持って行くのは初めてなので、こうやって「妄想」を書いてますが実際はどうかはわかりません。(^^;
 
 その辺は帰国後にまたレポートします。

PICT6495.jpg
(こちらコンパクトデジカメを置いた様子。これも北欧旅行にお供の予定。すでに発売後1年、私にしては異常に長く手元にあるデジカメ、Panasonic DMC-FX8です。FX9は買うほどの事はなく、FX01が出たので買い換えようかな、と思ったのですが、好きな色がないので結局このまま。こちらは私じゃなくて配偶者のポケット用デジカメです)
posted by Shair at 10:04| 大阪 ????| Comment(1) | TrackBack(0) | デジカメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コレ、なかなか良さ気ですね!
チェックしてみます(^^)
Posted by SAM at 2006年06月18日 17:51
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